支え、支えられするのがパートナー・夫婦
夫婦ってなにか特別な関係なのかもな、と近頃特に思います。
やっぱり人同士の関係って、当たり前ですが信頼関係なわけです。
わたしは特別恋愛感情を相手に対して持つわけではないので、
ずっと以前から親しい人とはどれだけ信頼関係を築けるかにかかっていました。
もちろん親しい友人とか、仲良くなった同僚とか、特別な人たちもいます。
だけどある意味契約関係で結ばれている相手というのは、配偶者しかいないのです。
それよりも濃い、血縁関係で結ばれている親や子という関係は特別ですが、
自分で選んだ相手、結婚という契約関係を結んだ相手というのは配偶者のみなのです。
いってみれば血縁関係も何もない最大の他人で、そういう人と自分の人生を重ねていく。
一緒に同じ時間や空間を共有していく。
そういうことに、若い頃は疑心暗鬼なところもあったし、自信もなかった。
途中で不信感を抱いたら、おしまいだと思ってもいました。
だって好きとか嫌いとか、そういう情でなんとなく関係を築くことができそうもないわけで、
そうなるといかに自分がその人を信頼できるかの一点に集中してしまうからです。
訳があり、近ごろパートナーは仕事が変わり、今は新しことを覚えるのに精いっぱい。
朝から晩まで根詰めて働いて、帰宅後もまとめておきたいことや覚えることがたくさんある様子です。
家で不機嫌を出したり、家族に当たったりする人ではないので助かりますが、
裏を返せば自分だけで抱えてしまい精神のバランスを崩してしまわないかと、
そちらを心配しています。
今は、わたしが支える番なのだと思います。
仕事のことでつらい様子をみせることがこれまでなかったパートナーが、
おそらく今初めてキツイ立場に直面している。
ここで支えられるのって、相手であるわたししかいないんですよ。
パートナーはその片割れのパートナーが一番近くで支えて、反対にある時には支えられて、
そうやって「人」という感じが出来る――じゃないけれど、
結局お互いのことを同じだけの力でいたわり支えるか。
それが人間同士の親しいつながり方だと思うのです。
そこに何度も書くけれど、恋愛感情なんてまったく関係ないんです。
人と人とのつながり、いたわり、親愛しかありません。
夫婦って、恋愛が生み出すものじゃない。
二人で育み、支え、支えられして長い時間や経験を重ねていくものだと思います。
結局、対人間です。
そこにあるのはきれいな部分ばかり見せあえる恋愛対象としての人間ではありません。
生身の人間なのです。
わたしは今結婚生活が10年ほどなので、まだまだ二人の時間を紡いでいく途中にすぎませんが、
その途中で子供が生まれたり、暮らす場所が変わったり、様々なことが積み重なって今があります。
きっとこれからもそうでしょう。
一人も気楽でいいけれど、パートナーという存在がいるだけで超えていけるものがあるということを実感している今は、この環境に感謝しています。
パートナーを望む方がいるのなら、二人、また三人、四人と増えていく生活は、新しい自分と出会う可能性を含んでいるということをお伝えしたいですね。