AセクによるAセクのためのブログ

長いアセクシャル人生、こうやって生きてきたよということを綴ります。Aセクの結婚、友情結婚、善きパートナーについても書いています。

どうして結婚したいのだろう②

『どうして結婚したいのだろう①』より続く

 

こういうブログを書いているからといって、わたしは特に誰に対しても結婚を勧めているわけではありません。

 

「結婚がゴール」とかいう昔みたいなことを言うつもりはないし、

「結婚して幸せになる」などと言っている人には、一人でも幸せを感じられない人は結婚しても幸せになんかなれっこないとツッコミも入れます。

 

Aセクながら結婚してみて、いいこともあれば、おいおい!ということもある。

ま、当然ですね。ひとつ屋根の下で他人同士が一緒に暮らすんだから。

すっごく広い家ならいざ知らず、自分だけの部屋なんてめったに持てるものではなく、プライバシーなんてあってないようなものという場合も多々ある。家のほとんどが共有スペース。

 

トイレまだ? わたしも入りたいんだけど。 

なぜそのタオルでスマホを拭く? 子供の口拭き用なんだけど。

それと同じのわたしも持ってる! ってどこから持ってきた? そこ、わたしの小物入れです!

ボタン取れたから付けておいてってワイシャツを差し出すけれど、妻の仕事となぜ決める?

育児も家事も手伝いではなく、当事者として積極的になすべきことです!



結婚すると、いやが上にも男女の役割みたいなものの疑問が当然のように湧いてきます。

付き合っているだけでは分からなかった、細々とした夫から見れば妻がするのが当たり前の、もしかしたら妻の側からしても夫がするのが当然のことなんかが嫌でも目に付くし、思い至ります。

f:id:my100yearslife:20220407054402j:plain


子供がいたりすると完全に主導権は子供に握られます。

特に子供がまだ小さい頃には有無を言わせず彼ら彼女らの世界に引きずり込まれる。

大人の論理なんて通用しないので、泣けば行かなければらないし、来てと言われれば行かなければならないし、ジュースをこぼせば自分の食事を投げ出して拭きに行かなかればならないし、お腹が痛いと言われればトイレで付きっきり。

とにかく体が一つでは足りません。

精神の一つや二つ、分裂するのが当たり前です(T_T)



結婚って、なんて嫌なものなんだろう。

面倒なことばかり。

 

子供は仕事をしている人には結構足かせになることもあるのです。

配偶者だけで、子供がいなければもっと好きな仕事ができたのにという人もたくさんいます。

この国では女性の社会進出を阻むものなんて未だにいっぱいあります。もう2022年なのにね。先進国とは名ばかりで。



それなのに、したいですか? 結婚!(^_^;)



面倒ですよ。

 

自分のことを考えるので精一杯の人の周囲に、他人が1人、2人、3人……と増えていくんです。。。

キャー、あたしにはムリだわ〜_| ̄|○



と心配する人多いともいます。

わたしもそうでした。



でもね。意外とそうなりませんでした。

 

自分の居場所づくりみたいな感じで、中に入ってしまってから考えるしかないのだと思います。

新しい環境を先に頭で考えていても、実際に生活している中でどんどん変わっていきます。

一人暮らしで新生活をスタートさせるのならば想像もできそうなものだけれど、

親しくなった人とはいえこれまで別の環境で暮らしていた他人と生活を共にするんです。

見えない部分が多くて当たり前です。

 

やってみると、あんがい適応していけるものです。
なにごとにも、完璧を求めすぎないこと。
数カ月後には適応してしまっている自分にびっくりするかもしれません。



どうしても誰かと一緒に暮らすことを、
あるいは結婚を躊躇してしまう理由がそんなところになるのなら、
取越苦労になる可能性が大きいので考えるのをやめましょう。

 

必ず結婚がいいものだとか、誰にとっても一度はしてみた方がいいなんてことは少しも思わないけれど、
マイナスのことだけを想像で膨らませて前に踏み出せないのならば、それはちょっと無駄足かも。

 

特にAセクとかノンセクの人は相手探しがまず一大事なので、
もし目の前に受け入れてくれる人がいるならその縁を大切にしてもらいたいです。

 

わたし自身も当時すでにいい歳だったので、今のパートナーを逃していたら結婚していなかったかもしれません。
もちろん可能性の話だからなんとも言えませんが。

でもそのくらいタイミング、行動、思い切り、みたいなものがうまく合って、「ま、やってみるか!」というノリで結婚生活に突入しました。

 

面倒なことは、日々ありますよ。

だけどそれは、1人でも結局あることだと思うんです。

 

家族ができてみて初めて分かる相手を思う気持ちもあるし、
「いってらっしゃい」「いってきます」「あ、買ってきててくれたんだ。ありがとう」「先に寝るよ」「ここ置きますよ」「はいはい、サンキュー」

こんな、どうということもない会話が自然と空気みたいに言える相手がいることって、わたしの生活には幸福の一滴のエキスなわけです。

歳を重ねただけかもしれない。
だけど、やっぱり独身の頃にはこういう当たり前の生活のありがたさに気づけなかったな。