AセクによるAセクのためのブログ

長いアセクシャル人生、こうやって生きてきたよということを綴ります。Aセクの結婚、友情結婚、善きパートナーについても書いています。

恋心がなくても家族はつくれるよ。

結婚に何を求めるのか。

それはひとそれぞれ違うけれども、おそらく共通なのは「ひとり」より「ふたり」がいいという認識。

 

Aセクなら、生活を共にする人なんていらないという人ばかり?

Aセクなら、結婚なんかしたくないし、未婚であってもパートナーでさえいらないし、ましてや子供なんてほしくもない。

家庭という、これから育んで歴史を作っていく小さな共同体に所属する気もないし、したくもない。

 

そんな人ばかり?

 

もしかしたら世間には、Aセクの人に対してそんなイメージを持っている人もいるかもしれない。

 

もちろん、Aセク当事者の中にもそういう人はいる。

たくさんいるかもしれないし、思いのほかちょっとかもしれないけれど。

 

だからこれは、Aセクだからとか云々の話ではなく、一人の人間としての個性に過ぎない。

 

ならば、やっぱりAセクの中にも、結婚してみたいし、子供も持ってみたい、家庭という形をとってみたいと願う人だってたくさんいて当然。

 

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わたしがかつて独身だった頃。

恋心なんて誰にも感じないないけれど、家庭とか子供がほしいと思っていた。

 

やりたがり、経験したがりな性格もあって、「結婚なんかもしてみたい!」そんな感覚。

 

恋愛感情? なし!

でも、人としての

「この人となら、これからの生活を一緒にやっていけるかもしれない」

という信頼感情はもっていた。



いいひと。

 

なんか、一緒にいてくれると安心できるな。

 

このひとと、別の景色も見てみたいな。




で、結婚してみた。

 

結果は、正解。

 

大正解!



加えて、

どんな人にも感じることのできなかった、

特別な愛おしい感情のかたまりが生まれた。

そう。文字通り、生まれた!

 

子供に対して特別な愛情を注ぐ人はたくさんいる。

言うことを聞かなくて憎たらしく思う時もあるけれど、

それを全部ひっくるめて愛おしい。

 

誰に対しても感じなかった、ずっと一緒にいたいという気持ち。

毎日元気に帰宅してくれるだけで笑顔になれる存在。

こんなに好きでどうするんだろう? というかけがえのない想い。



これはわたしにとって、大発見だった。

 

自分以外の他者に対して、自分の気持ちがこんなふうに動いたことがこれまでなかった人間にとって、

この「特別な存在」そのものが愛おしいという気持ちと、

この【「特別な存在」を認識できている自分自身】を感じることの喜び。

 

それは自分史上、すごく特殊な気持ちの沸き上がり方。



結婚には恋愛感情や恋心などいらないし、

はじめあったところで、それが吹き飛ぶくらいの日々の気ぜわしさ。

 

好きという感情よりも、

「いてくれてありがとう」という安心と、信頼の感情。




コロナ時代で、リモートでの関係も増えてきた。

そこで成長させる関係もある。

 

だけど、近くで人の体温を感じながら生活することで、安定する心もある。



自分はAセクと名乗っているのに、結婚とかパートナーとか言い出すのは今さら気が引けるという人もいると思う。

 

だけど、人生は一度きり。

いろいろな自分を試してみてもいい。

もしも、この先の生活に共同生活をしてみたいという選択肢があるのなら、やっぱりチャレンジしてみた方がいい。

 

それが合うか合わないかはわからないけれど、

進んでみなければ結局のところわからない。



自分の性格ではできないかも・・・

これまで考えたこともなかったからきっとムリ・・・

 

なんていうふうに時間を浪費するよりも、まず一歩前に足を踏み出した方がいい。

二歩目は一歩目を踏み出してから考えればいいだけのこと。



家族を持つのって悪くない。

誰にも恋心をいだかなくても、幸福な家庭は持てる。

今なら自信をもって言える。